前回の振り返り
DFをしていてなぜかファールを吹かれる方は、前回のブログでJBAルールに基づいてシリンダーの説明をしているのでそちらをご覧ください。今回は人間の反応速度について紹介したいと思います。
皆さんご自身の反応速度が何秒くらいかご存じですか?
1秒?0.1秒?それとも0.01秒?1回測定してみませんか?反応速度の測定アプリも紹介します。
基本的にDFはOFに反応するため、どの程度の時間で反応できるかは知っておいたほうが良いと思います。しかも反応速度って選択肢によって変化するんですよ?そこらへんを紹介します。
ボールを持っている時間は4分(10%)、ボール持っていない時間は36分(90%)だから「ボールを持っていない時間を制した者が試合を制する」
このブログでは今後も耳タコなくらい「DFが重要です」、「ボールを持っていない時間が重要です」という話をすると思います。
なぜなら40分しかない試合時間のうち半分の20分はDFをしているからです。
当たり前だろうと思った皆さん、そりゃそうですよね。
ではボールを持っている時間ってどの程度あるか考えたことはありますか?
仮に10人で40分間バスケの試合をする場合、単純計算で4分(10%)しかボールを持っておらず、36分(90%)はボールを持っていません。
ということは「ボールを持っていない時間を制した者が試合を制する」と言っても言い過ぎではないくらいです。
「リバウンドを制する者が試合(ゲーム)を制する」のではなく、リバウンドを含めたさらに上位となる「ボールを持っていない時間を制した者が試合(ゲーム)を制する」と考えます。
だからこそ、このブログ・動画では36分にフォーカスした内容が多くなると思いますが、お付き合い頂ければと思います。もっと言うと試合時間も40分しかないので、1年365日×24時間=8760時間が重要だと思っていますが、別の機会に話したいと思います。
バスケはOFが有利なスポーツ。OFが先手を打ちDFが反応するスポーツ
バスケは100点くらい点数が入るためOFが有利なスポーツです。野球やサッカーが一桁くらいの点数しか入らないのと比較すれば、OFが有利であることは理解頂ける思います。
また多くの場合にOFが先手を打ち、DFが反応するため、反応速度は知っているべきです。
カワイレナードみたいに、DFでも先手をするようなDFもありますが・・・今回は先手のDFは置いておきます。
人間の反応速度は0.2秒くらい。選択肢が増えるほど反応速度は遅れる!
ザックリ説明すると人間の反応速度って0.2秒くらいが一般的です。
参考までに陸上の短距離の選手はスタートダッシュで反応してスタートします。トップ選手の反応速度は0.12~0.16秒ということですが、0.1秒以下でスタートを切るとフライングになるようです。0.1秒だとさすがに人の限界を超えた数値だということでしょう。
リンク先の反応速度アプリを使用して、ご自身の反応速度を測ってみてはいかがですか?僕は0.25秒でした・・・遅いですね。笑
https://apps.apple.com/jp/app/%E5%8F%8D%E5%BF%9C%E9%80%9F%E5%BA%A6%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88/id1464879894
つまりOFに対してDFが0.2秒くらいは遅れてしまうことを意味します。
さらにOFの選択肢が増えると、DFの反応速度が遅くなります。参考書籍によるとOFの選択肢が1個のときは0.21秒ですが、OFの選択肢が2個になると0.32秒になり遅くなりOFの選択肢が多くなればなるほどDFの反応は遅くなります。
どのようにバスケに応用するか?DF観点
ゆえにOFの選択肢を減らせば、DFは反応がしやすくなるので、OFに制限をかけるようなDFをすればよい。
そもそもOFの選択肢としては、❶シュート❷パス❸右ドリブル❹左ドリブルの4つの選択肢があります。
よってこの4つの選択肢があると、DFが反応するのに0.43秒かかってしまいます。
このOFの選択肢を1つでも減らしたいので、やるべきことは2つ。
1つ目はシュートを打てないような距離に近づく。それでシュートの選択肢をなくす。ワンアーム(腕1本分)で打たれるならハーフアーム(腕半分)まで近づく。
2つ目は左右ドリブルのどちらかをできないように、身体で制限する。
このように4つの選択肢のうち2つの選択肢を減らすようにDFをすると、反応速度が0.43秒から0.32秒(-0.11秒=26%)となり約26%も速く反応できることになります。
1つの手段として試してみるのはいかがでしょうか?ダメならやめればいいので。。
「OFに近づくと抜かれてしまう・・・」という方は、いっそのことOFのシュートに全く反応しないと決める。あとは右ドリブルに反応しない。と決め込む。さらにパスに反応しないと決め込む。
すると相手の左ドリブルにだけ反応すればよいので、選択肢が4つから1つになり、0.43秒から0.21秒(-0.22秒=51%)となり、ほぼ半分の速さで反応できます。
もちろんシュートは打たれ放題、右ドリブルされまくりですが・・・笑
どのようにバスケに応用するか?OF観点
今度は逆にDFではなく、OF観点で選択肢と反応速度を応用することを紹介します。
OFは選択肢を増やせばよい。よって皆さんは❶シュート❷パス❸右ドリブル❹左ドリブルの4つの選択肢をDFに意識させる必要があります。
シュートが打てる範囲を増やしたり、利き手でないドリブルを練習するとか、パスを意識させるなどいろいろ工夫できると思います。
スラムダンクでも流川がパスを覚えて、沢北をドライブで抜けるようになったのと同じ感じですね。
単調なOFでなく、相手の守る必要のなる選択肢を多くして、迷わすようなOFができると良いと思います。
ぜひ試して頂ければと思います。最後まで見て頂きありがとうございます。
次回もお楽しみに。
余談・・・
NBAだと2年連続で最優秀守備選手賞を受賞したカワイレナードのDFがやっぱりすごいなと思います。
ハーフアームでDFしてOFの選択肢を減らしているし、DFなのにハンドワークで先手を打って、OFを後手にしていますよね・・・しかもフィジカルが強いからドライブしているOFを押し出してるし・・・多分僕がOFなら何もできない。コートの外に出される・・・笑
参考書籍
⭕️Richard A.Schmidtの「運動学習とパフォーマンス―理論から実践へ」はこちら↓
このブログは参考資料と、このブログの過去記事を元に考察したもので、あくまで一説です