みなさんはどれくらい睡眠を取っていますか?一般的には6~8時間くらいですかね?長い方だと10時間くらいの方もいると思います。睡眠は非常に重要で、バスケにもかかわってくるので今回は睡眠とバスケについて紹介します
今回は紹介させて頂く論文は2つです。
1つ目の論文は「睡眠を通常より2時間多く取ればシュートの確率が9%も向上しますよ」という論文。
2つ目の論文は「昼寝を25~45分取れば、足が速くなって、体力・スタミナが上がりますよ」という論文です。
では具体的に紹介していこうと思います。
今回の1つ目の論文はスタンフォード大学の2011年の睡眠時間とバスケの研究です。
スタンフォード大学のバスケットボールチームの男子学生11人が被験者となっています。最初の2~4週間は通常通りの睡眠で、その後5~7週間は睡眠時間を延長させました。時間としては470分(7時間50分)から624分(10時間24分)まで長くなっています。
この研究はNCAAシーズン中に実施されたものです。なおNCAAの選手なのでかなり上手な人を対象としています。初めからフリースロー確率が79%で、3P確率が68%ですからね。
結果としては、以下のような効果が出ました。
・262フィート(≒86m)走が16.2秒から15.5秒となり、-0.7秒(5%)の改善。
・フリースローが10本中7.9本成功から8.8本成功に改善。79%から88%になり9%の改善。
・3Pが15本中10.2本の成功から11.6本成功に改善。68%から77%になり9%の改善。
・練習前のやる気を10点満点でヒアリングした結果、6.9点から8.8点に改善
・試合前のやる気を10点満点でヒアリングした結果、7.8点から8.8点に改善
つまり、足が速くなり、シュートが入るようになり、主観的なやる気も改善される。ということです。
ちなみに被験者の主観的な話しでは、身体の回復が早く、怪我が少なくなったとか。
実験では5~7週間という長い期間、10時間で寝るようにしているので、効果を実感されるのに時間がかかりますが、ご自身で試して頂くと良いかなと思います。
2つ目の論文はチュニジアのエスファックス大学の2019年の昼寝に関する研究です。
平均21.3歳±3.4歳の男性17名が被験者です。昼寝を0分、25分、35分、45分の4つの条件で実験しています。この時間の昼寝をした際に5mシャトルランを30秒×6セットやってもらいます。
ここでは、
6セットで走った総距離をTotal Distance(TD)
6セットの中で一番長い距離を走れた1セットの距離をBest Distance(BD)
と呼びます。Total Distance(TD)を体力・スタミナと理解して、Best Distance(BD)をスピードと理解した上で以下説明します。
結果としては、以下のような効果が出ました。
・Total Distance(TD)は昼寝0分と比較して、昼寝25分が3%,昼寝35分が3%,昼寝45分が8%の改善。
・Best Distance(BD)は昼寝0分と比較して、昼寝25分が6%,昼寝45分が9%の改善。ただし昼寝35分は変化なし。
つまりTotal Distance(TD)をスタミナと考えると、
昼寝を25~45分するとスタミナが3~8%の改善が見込め、
またBest Distance(BD)をスピードと考えると、
昼寝を25分または45分すると6~9%の改善が見込めることになります。
BDが昼寝35分で改善されなかった要因としては、一般的には30分以上の昼寝は深い眠りに入るらしいので、25分までは仮眠としての効果、45分以上は深い眠りとしての効果が見込めるのでは?と思ったりします。
仮眠であれば意識すれば取れると思うので、昼食後に昼寝を入れる習慣を作ってはいかがでしょうか?
昼寝ですがスポーツだけでなく仕事などでも効果があります。積極的な仮眠という意味でパワーナップという言葉があるので、疲労軽減目的で昼寝を取り入れて頂ければと思います。
昼寝×カフェインで疲労軽減効果アップが見込める、コーヒーナップという方法もあるので、試して頂ければと思います。パワーナップやコーヒーナップのオススメ動画のリンクも貼っておきます。
⭕️メンタリストDaiGoさんの午後の仕事が超ラクになる昼休みに取るべき行動
https://youtu.be/reoY4iqMzoA
⭕️メンタリストDaiGoさんのスッキリ起きれるメンタルの作り方〜最高の起床法
https://nico.ms/1538925063
最後まで見て頂きありがとうございます。次回もお楽しみに。
このブログは参考資料と、このブログの過去記事を元に考察したもので、あくまで一説です。
参考論文:
・Cheri D.Mah et al.(2011)The Effects of Sleep Extension on the Athletic Performance of Collegiate Basketball Players
・Omar Boukhris et al.(2019)Nap Opportunity During the Daytime Affects Performance and Perceived Exertion in 5-m Shuttle Run Test