初回のブログで「バスケの勝敗は期待値と攻撃回数で決まる」という話をしました。
でリバウンドが期待値と攻撃回数のどちらに影響するかというと、リバウンドは攻撃回数に影響する行為となります。
また以前の記事で「リバウンドが勝敗に与える影響と、リバウンドの参加人数によってリバウンドの有利不利が変わります」という話をしました。リバウンドは攻撃回数2回分の効果があるので非常に重要です。
今回はリバウンドのスキルの分類について紹介したいと思います。リバウンドスキルを言語化した上で詳細に分類した文献って意外とないので結構タメになる論文となっています。
スキルの言語化って意味あるの?と思うかもしれませんが、言語化は非常に重要です。スキルが言語化せずにいたら、人に伝えることもできないし、伝えることができなければもちろん調べることもできません。なのでスポーツこそ言語化することが非常に重要になってきます。
ぜひ言語化したリバウンドスキルを知った上で、そのスキルについてさらに調べるなどして、ご自身のリバウンドスキル向上に役立ててください。
今回の研究は福岡教育大学の2012年の、リバウンドが優秀な選手をヒアリングしてリバウンドスキルを言語化してくれたありがたい研究です
研究対象は「全九州大学バスケットボールリーグのリバウンドランキング1位の選手」で、小学二年生から大学三年生までの期間に対するリバウンドに関してどういったスキルを身に着けたか、どのように身につけたか、といった内容をヒアリングしています。
で局面別に大きく3つに分けています。
❶準備局面
まずシュートがリリースされてボールがリングに当たるまでの1~1.5秒までの時間に行うリバウンド準備に関するスキル。
❷主要局面
次にボールがリングに当たって、ボールをキャッチするスキル
❸終末局面
最後にボールをキャッチしてから次の行動へ移るスキル
では実際にどのようなスキルがあるか、記載していきます。
■BOXアウト
・フロントターン(背面・側面):フロントターンで背面または側面でBOXアウトをする
・バックターン(背面・側面):バックターンで背面または側面でBOXアウトをする
・デッドフロント(前面):リングを背にして身体の正面を相手に向ける。研究対象者は、留学生など身長が不利な場合に使用
■BOXアウトの外し方
・ストレートカット:単純に真っすぐ抜いてBOXアウトを外す
・フェイクアンドゴー:フェイクしてBOXアウトを外す
・スピンターン:バックターンでBOXアウトを外す
・ステップバック:相手の力を一旦、受け流してBOXアウトを外す
■リバウンドジャンプ
・スタンディングジャンプ:研究対象者は、相手が長身の場合は早く飛ぶようにしている
・ランニングジャンプ:走ってリバウンドを取りに行くこと
■リバウンドキャッチ
・両手リバウンド:研究対象者は、両手キャッチを心がけている
・片手リバウンド:研究対象者は、片手キャッチではキャッチミスが生じやすいのであまり使わない
・チップアウト:研究対象者は、身長で不利な場合に使用している
■アウトレットパス
これらリバウンドスキルを頭に入れたうえで、NBAやBリーグの試合を見たらまた別の見方で見れるかもしれませんね。例えばロッドマンはNBAだと身長が低いほうなのでチップアプトを多用しますよね。今回の研究対象者のコメントに近いことをしていますよね。
更に詳しくスキルを伸ばしたい場合GoogleやYouTubeなどでスキルのワードを調べれば詳しく出てくるはずなので、そこでさらにスキルを磨いて頂ければと思います。スキルが言語化されているからこそネットで検索できます。改めて言語化の重要性を感じます・・・
最後まで見て頂きありがとうございます。次回もお楽しみに。
このブログは参考資料と、このブログの過去記事を元に考察したもので、あくまで一説です。
参考論文:
・大山泰史・鈴木淳(2012).バスケットボールにおけるリバウンド獲得の実践知についての質的研究