前回はリバウンドが勝敗に与える影響と、リバウンドの参加人数によってリバウンドの有利不利が変わります。という話をしました。
今回から3回に渡って、ボールがリングに当たってからどのように落下するか、ボールの落下予測編として知識を紹介していきたいと思います。
1回目はボールの跳ね返る方向と跳ね返る距離を、ボールとリングの反発係数や、リングの太さとリングの衝撃吸収率から、どのように予測できるか解説していきます。
みなさんボールとリングの反発係数ってご存じですか?またリングの太さやリングの衝撃吸収率ってご存じですか?ぼくもこの記事を書く時に初めて知りました。笑
では紹介していきます・・・
リングの太さは16~20㎜と規格で決まっています。だいたい僕の人差し指1本の太さです。リングは金属性なので、人差し指1本の太さの金属にボールが当たって、どのように跳ね返るか、という話になります。
でご自身の指が金属になったと想像して、皮のボールがその指にあたるところを想像してみてください。例えば指の真上からボールが落ちてリングと接触したらどーなるか?真上から落ちたボールなら真上に跳ねますよね。次にボールが少しでもズレて上から落ちてリングに接触したらどーなります?横に落ちますよね。
こういった現象がリングとボールの間に起きているということです。
実際はボールは真上から落ちるわけではなく、斜め45°あたりからリングに向けて飛んできます。
まず斜め45°からリングの手前に接触したらどーなるか?その場合は手前に落ちますよね。
じゃ斜め45°からリングの奥側に接触したらどーなるか?その場合は奥に落ちますよね。
ここまではそりゃそうかという話です。
最後に斜め45°からリングの真上に接触したらどーなるか?今度は水平方向にエネルギーを持っているので、シュートを打った方向と逆方向にボールが落ちます。
つまりシュートは水平方向にエネルギーを持っているので、基本的にはシュートを打った側と逆方向に落ちやすいことになります。
実際はシュートを打つ人がショートしやすいのであれば手前に落ちやすいですし、シュートチェックを受けているのであればショートしやすいので手前に落ちやすいでしょうし、ケースバイケースではあります。
しかしボールは水平方向のエネルギーを持っているから逆方向に落ちやすい。といえるのではないでしょうか。ぜひボールの落下予測にご活用ください。
実際に実験してみたい方は、サランラップの芯などをリングと考えて、ボールを上から当てたりして落ちる方向を実験してみてください。サランラップの芯が金属でなく、直径も異なるので少し違った挙動にはなりますが、ボールとリングの接触をイメージしやすくなるはずです。
次にボールの跳ね返る距離について解説しますが、皆さん試合前に審判の方が試合球を頭の位置くらいから床に落として、お腹や胸の位置までボールが跳ね返ることを確認しているのを見たことないですか?
これはボールの規格として、「高さ1.80mの所から,コートの上に落としたときに,1.20~1.40mの範囲にはね上がるものを使う」と決まっているのでその確認をして、必要に応じて空気を入れ直すためなんですよね。
ということはボールの反発係数は、0.82~0.88となります、今回は反発係数を0.85とします。まぁまぁ跳ねるボールですよね。でさらにリングの衝撃吸収率も35~50%と規格で決まっています。
これらからボールとリングが接触した場合のエネルギー減少をザックリ計算すると、
反発係数0.85×35%=0.55
反発係数0.85×50%=0.43
となるのでエネルギーとしては43~55%まで低減することになります。イメージ計算なので正しい計算ではありませんが。
よってボールとリングが接触すると、半分の50%くらいはエネルギーとして消失します。
つまり少なくともシュートを打った距離の半分の距離で落下することになります。
もちろんリングの真横に当たった場合なので、リングの真上に当たった場合はより上にボールが上がるので、ボールの落下距離はよりリングに近くなるので、あくまで目安です。
しかし一つの目安として、「シュート距離の半分以下でボールが落ちる」これは知っておいて損はないのでしょうか。
まとめると、
❶跳ね返る方向はシュートを打った方向と逆方向に落ちやすい
❷跳ね返る距離はシュート距離の半分以下に落ちる
となります。
ぜひご自身のリバウンドをする際に参考にしてみてください。
今回も最後までご覧頂きありがとうございます。次回もお楽しみに。
⭕️「バスケのボール・リング・コートに関する規則2018」はこちら↓
このブログは参考資料と、このブログの過去記事を元に考察したもので、あくまで一説です。